期間限定ラインにも使える“リース型自動化”の活用術

事例紹介

自動化を導入したいが、こんな悩みを抱えていませんか?

  • 「期間限定の製造だから、設備投資がもったいない」
  • 「短納期対応で、今すぐ自動化したい」
  • 「資金的に新規購入は難しい」

そんな現場で注目されているのが、「リース型自動化」という新たな選択肢です。

リース型自動化とは?

リース型自動化とは、産業用ロボットや自動機、検査装置などの自動化設備を一定期間だけレンタルして導入する方法です。

機器メーカーやSIerが提供するリースプランを活用すれば、高額な初期投資を抑えつつ、必要な期間だけ自動化設備を使用できます。

期間限定ラインに最適な理由

短期プロジェクトや季節変動型の生産では、常設の設備ではオーバースペックになることもあります。
そんな現場にリース型自動化が適している理由は以下のとおりです。

初期コストを最小限に

リース型なら、購入費用ではなく月額や期間契約の費用となるため、初期投資のリスクを抑えられます。

使用後の処分・保管が不要

プロジェクト終了後は機器を返却するだけ。保管スペースや処分コストがかかりません。

導入スピードが早い

標準機や構成済みのラインを使えるため、最短1〜2週間で稼働開始できるケースも。

メンテナンス・保証がついている

リース契約には点検・修理・技術サポートが含まれることが多く、現場の保守負担が軽減されます。

活用シーンの具体例

EC年末商戦の一時的なピッキング自動化

協働ロボット+ビジョンシステムを1〜3か月リースし、人手の補助として活用。

新商品立ち上げの試験生産ライン

ライン構成が確定するまでの“仮設ライン”に自動機を短期導入。軌道に乗れば正式購入へ。

製品形状ごとに治具だけ交換してリース継続

部品供給装置は共通化し、季節ごとの製品に合わせてハンドだけ切り替える方式。

導入時のポイントと注意点

“使い捨て感覚”ではなく将来を見据える

短期リースでも、将来の本格導入や購入に繋げられるように、操作性や実績を丁寧に蓄積しておきましょう。

オンサイト工事・調整が必要なケースも

設備によっては、ライン設置・立ち上げ支援費用が別途かかる場合があります。事前見積が重要です。

操作教育・安全管理は契約外のことも

協働ロボットなどを導入する場合、作業者教育やリスクアセスメントが別途必要になるケースもあるため注意しましょう。

主要メーカーのリースプラン例

  • ファナック「ロボットレンタルプログラム」
     短期案件向けに3か月単位からロボットをレンタル可能。簡単なピッキングからスタート可能。
  • デンソーウェーブ「協働ロボットリース」
     期間レンタル+安全対策パッケージ付き。ワークに応じたハンド選定も支援。
  • 日立産機「トライアルパッケージ」
     IoT付きロボットセルを短期レンタル。データ収集付きで改善提案も実施。

まとめ:リース型で“試してから導入”という新常識

「一気に導入するのは不安」
「期間限定の自動化に対応したい」
「まずは効果を見てみたい」

そんな現場にこそ、“買わずに始める”リース型自動化は非常に有効な選択肢です。

  • 初期コストを抑えて導入
  • 導入後の回収・保守も不要
  • 本格導入の前の“実証”にも最適

今後、自動化は「所有」ではなく「使う時だけ利用する」スタイルへとシフトしていくかもしれません。

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